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心理指導担当職員のぼやき VOL.29 ~就労を支援すること~ 札幌市東区 児童発達支援・放課後等デイサービス てとり・てとりキッズ
毎月行われている職員研修ですが、先月のテーマは『就労支援』で、職員が就労支援事業所の実際や、自分が就労支援現場で数日体験してきた事を発表してくれました。
どんな人が支援を受けているのか、また、どういった人が職員として利用者さんに支援をしているのか等具体的にイメージすることができました。
就労支援施設では、一般企業への就職を目指して障がいを持つ方々が『支援を受ける』という部分と、『雇用契約をする』といった部分があります。
話を聞けば聞くほど、「雇用契約をするけど、支援を受けている??」と、どんどんクエスチョンマークが頭に浮かび、社会福祉の仕組み等に目を向けていかなければいけない事になりました。
現在、就労支援施設はA型事業所とB型事業所があります。それぞれの事業所で年齢制限があり、月額に利用者に支払われる工賃(給料)にも違いがあります。
それぞれの平均工賃に差はありますが、どちらにせよ投げかけられている問は「これで生活をしていけるでしょうか?」という問いです。
それら『工賃』にプラスして、保護費や年金を受給している方々が多くいるようですが、就労支援事業所で働いた工賃も『世帯収入』に含まれるので貰える保護費等が下がってしまう可能性があります。
現実問題、「仕事をして生活保護費が下がるのなら就労支援なんて受けなくてもいいや。」と考えてしまっている方もいらっしゃるようで、そういった人たちにどのようにして『社会に参画してもらうのか』という部分で各現場では頭を悩ませている現状があるようです。
てとりでは、今年度で18歳(成人)を迎え、来年度より学生ではなく『社会人』として社会に出ていく利用児が2名います。
それぞれの進路が決定されていく中で、自立(自律)を求められる年齢なのだと実感し、本研修を通して「仕事をするということはどういうことなのか?」「社会に出るということはどういうことなのか?」ということを考えさせられました。
そういった社会に出ていくまで利用児をどのようにサポートしていくべきか、社会に出ていくために必要な療育をその子にあった方法でサポートしていきたいなと思います。
心理指導担当職員:松本