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心理指導担当職員のぼやき VOL.30 ~依存症に関しての研修を受けて来ました~ 札幌市東区 児童発達支援・放課後等デイサービス てとり・てとりキッズ
北海道臨床心理士会が主催する研修会に参加してきました!
今回の研修テーマは『依存症』というテーマです。
依存と聞くと、アルコールや薬物、カフェイン、ニコチンといったものが最初にイメージされると思います。
しかし現在は、インターネットやゲームといったものに対しても『依存』という言葉が使われるようになりました。
実際にWHOは既に『ゲーム障がい』と呼ばれる新たな病気として位置付けることも決まっています。
さて、そんなゲーム障害やインターネットに対する依存の研究は多方面で見受けられるようになっていて、私自身も当施設の臨床だけではなく、スクールカウンセラーとして働いている学校現場でも耳にするようになりました。
「ゲームばかりしている。」
「YouTubeばかりしている。」
そんな保護者や職員、教師の言葉を聞いて「身近な問題なのだな。」と思い、しっかり勉強したいと思っていました。
ゲーム障がいを含めた、様々な『依存症』で治療を進めていく人たちの根底にあるのは『孤独』なようです。
やみくもに「やめなさい。」「心身によくありません。」の注意喚起は、もう効果的ではないという研究さえあるようです。
事実、2022年には香川県では条例として平日のゲームやインターネットの時間を規制をしたのは記憶に新しいところです。
「規制をしたのだからゲームやインターネットの時間へ減っているはず!」と思うと、なんと未だに全国で使用時間平均は高いままなようです。
こうしてみると、「やめなさい。」「ダメです。」といった援助(指示や命令?)は何にもならないという結果が得られます。
8割の子どもたちがゲームやインターネットを身近に手にできる今、「どうやったら害を少なくできるか。」に着眼していくことが必要であると発表者の方々は言っておりました。
「ゲームをしていない時間」にもっと目を向けて、そこでのコミュニケーションを大切にしていくような関わりが必要なようです。
確かにずーっとゲームをしているわけではありません。
歯を磨いている場面もあれば、食事をしている場面もあるでしょう。
その中でどんなコミュニケーションをとって、それが居心地が良いと思えるか…。そして孤立させないことが大切ですよね。
通所してくる子たちの中でも「ゲームが一番楽しい。」というお子さんもいらっしゃいます。
ゲームやインターネットといった環境がない施設の中で、「今日はこんな面白いことがあった。」と思ってもらえるような日々を提供していければな思いました。
心理指導担当職員:松本